コンサドーレ札幌は、5月5日こともの日の今節を、調子を取り戻しつつある
「ガンバ大阪」を相手に2ー0の完勝で終えた
「ミハイロ・ペトロビッチ」監督
彼が日本でのキャリアをスタートさせたのは、
2006年シーズンの「サンフレッチェ広島」でだ。
当時、下位に低迷していたサンフレッチェ広島
を2006年の6月から指揮し始めた。
当時若手であった、槙野智章や柏木陽介などを主力に抜擢するなど
手腕をふるい、チームの立て直しに成功!
J1残留に導いた。
しかし、翌年2007年シーズンはカップ戦こそ好成績を残すものの、リーグ戦ではまさかの下位に沈み、入れ替え戦の末J2降格を味わう事となる。
ところが、球団幹部はペトロビッチ監督の続投を表明した。
降格した監督を続投させることは非常に珍しくいかに魅力的な監督であるかが
垣間見えるのではないだろうか。
そして、決断は正しく、J2史上初の9月優勝、全節首位を決めて
一年でのJ1昇格を果たすのである。
しかし、サンフレッチェ広島は高年俸である
ペトロビッチ監督への給与を支払う事が難しくなり、止むを得ず退任となってしまう。
翌シーズンは、こちらも下位に低迷している
浦和レッズの監督へ就任。
広島時代の教え子である柏木陽介を軸に、
などを獲得し、チーム歴代最多の勝ち点や2016年のルヴァンカップで
自身初のタイトルも獲得するなど、順風満帆に見えたが、翌シーズンは成績不振のために解任をされている。
そして、今年からはコンサドーレ札幌の監督に就任し、旋風を巻き起こしている。
そんな、ペトロビッチ監督の凄さを個人的見解で綴って見ます!!
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人柄
ペトロビッチ監督は、選手はもちろんのことスタッフまでも我が子のように接して、選手からは父親のように慕われている。とても愛情深い監督であることが、選手、スタッフとの抱擁が多いことからも分かるのではないだろうか。
そして、選手からもの信頼もとても厚い
浦和レッズ監督時代に、多くの教え子たちが移籍し加入したのが良い例だろう。
・槙野智章
・李忠成
・森脇良太
・西川周作
当時は「サンフレッズ」などと揶揄されたが、ペトロビッチ監督を慕っているからこその移籍なのだと感じる。
もう一人忘れてはならないのが「森崎和幸」であろう。
彼は、監督から「ドクトルカズ」(ドイツ語で博士)と称されるなど、信頼も厚く
当時のサンフレッチェになくてはならない存在だった。
そんな彼が、2009年に「慢性疲労症候群」により離脱した際、
何度もサッカーを辞めようと考えたが、つなぎとめてくれたのが他でもない
ペトロビッチ監督であった。
彼が、いたるところで監督への感謝を語っているので、現在も「慢性疲労症候群」を抱えながらプレーできているのは監督のおかげであることに疑いの余地は無い。
※戦術的に選手を固定して戦うことから、一部選手から不満が上がっていることも忘れてはならないが・・・
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戦術
何と言ってもペトロビッチ監督のすごさは戦術にあるだろう。
究極のポゼッションとパスワークを駆使して魅力的な攻撃を仕掛ける。
この戦術に惹かれてペトロビッチ監督を慕う選手が多いのも事実だろう。
オーソドックスな「3-6-1」の形だが攻撃と守備の際に大きく変化することとなる。
【攻撃】
・3バックに1枚ボランチが加わり4バックへ
・ウィングバックが高い位置を取り前線を5枚へ人数を増やす
これにより、システムは「4-1-5」に変化、相手選手は混乱し多彩なパスワークとコンビネーションを織り交ぜながら美しくゴールを目指していく。
ペトロビッチ監督は就任したチームで確実にこのシステムを取り入れています。
相手選手からすれば、研究しやすく対策も行い易いように見えますが、
現在、コンサドーレで結果を残せているのは、少しずつ時代に合わせて変化させて行っているからでしょう。
これからも進化した<ミシャ式>の攻撃サッカーを展開して行って欲しいですね!!
【守備】
・シンプルに「5-4-1」の形をとり網を巡らせる
ポゼッションとパスワークで攻める分、カウンターの危険性とはいつもとなり合わせです。
守備陣形を整えればそうそう崩せれることは無いですが、カウンターでは好き放題やられるケースを多々見受けられました。
いつも内容は良くても(ボールは保持できている)負け試合が多いのは、このカウンターに沈むケースが多いからです。
とても簡単にまとめましたが、戦術が特異的で珍しいため攻撃好きな選手には特に
影響を与えたのではないでしょうか。
しかし、真似するチーム・監督が現れないのは結果を出すのは難しいからではないでしょう。
ファンや経営陣が求めるのは内容の良い試合ではなく『勝つ』ことに疑いの余地は無いからです。
しかし、実力的には劣る「コンサドーレ札幌」が<ミシャ式>でどこまで結果を残せるか非常に楽しみです。
正に群雄割拠と呼べるjリーグ!
3分の1が終了した今、誰もが予想しなかった順位表となっているのではないでしょうか。
ワールドカップも開催させれる年に『ペトロビッチ旋風』が巻き起こることを期待しております。
拙い、文章ですが最後まで読んでいただき誠に有難う御座いました!!!